オンラインブック
PERFECT BREATHING
基礎から学ぶ管楽器の「呼吸法・発音法」7.
by Shoichi Kameya
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g.アンブシュアの確認
金管楽器とフルートは、アンブシュアの確認「ペチャペチャ」の練習。上下の唇を濡らして、くっつけたり離したりして、「ペチャペチャ」音を出して、唇の接点を明確にし、アンブシュアを確認します。音はなるべく唇の真ん中で薄く感じるようにします。リード楽器もアンブシュアの確認をしっかりしてください。
h.親指に息の焦点を
親指を唇の前に置き、そこに息を吹きかけながら、3cmから5cmとだんだん離していきます。息の焦点が親指の先から逃げないように息の焦点をはっきりさせてください。息の焦点をイメージしながら、数回練習します。

B.息の振動への転換

この練習は「息」の「振動」への楽な変換の練習です。"s" と"z"のシラブルで確認した「ポジション1」の「上下の歯先のポイント」に舌が息を正確に導くことができます。息の焦点は集中し最小の力で音を出します。これを「シラブル」として理解することもできます。
このポイント「ポジション1」で音はダイレクトに前に出るので、少量の息で音が出ることが特徴です。息をすこし強く吹き込むだけで大きな音を出すことができます。反対に柔らかい音を出すにはとても難しいポイントです。とても効率のよいポイントですから、体格の小さい人、力の弱い人が大きな音を出すことができます。このときの安定的な呼吸はいわゆる「2の呼吸」つまり「対応運動」によるものです。お腹の底から深い息を吹き上げるとこのポイントから、はずれてしまいますので注意が必要です。
こう書くととっても難しい様に感じますが、実際にやってみると、実にあっけなくできることが分かります。
この「ポジション1」は効率良く、少しの力で音が楽に出ますから、空気をあらかじめ大量に吸い込んでおく必要もありません。くれぐれも息を押し込んではいけません。
息を「上下の歯先」の「ポジション1」に真っ直ぐ当てて演奏する、というのが結構難しい様です。釘とかハリを真っ直ぐ差し込んでいくように息のポイントを明確に意識することが大切です。吹き上げ量が増え過ぎると、焦点が上に「スッ」とずれてしまいます。息を押し込むと音が潰れるか、それをいやがって、焦点が後ろ上に逃げてしまいます。息を抜かず一つ一つの音を分けずに一本の息で練習してください。上手く行った時は少しの力でとても気持ち良く音が出ます。口の奥から歯先のポイントに息を当てて音を出し始めると、「口」「舌」「のど」「声門閉鎖」「吸気筋」「呼気筋」等の感覚が無理なく少しずつ目覚め始めます。あわてることなく、体の各部分の目覚めを体の内側から観察することが大切です。音が出ない時、かすれる時、揺れる時・・・・トラブルが発生した時には、むりやり調節して直そうとせずに、もう一度吹き直してみることです。
どの譜例もその楽器のチューニング付近の管固有の音階を使用します。B管はinBでEs管はinEsで行います。低音楽器は一オクターブ下げて練習します。
a.息がツボに当たって音になる
親指への息の焦点をイメージしながら練習する。

b.一つの息で一つの音
一つの音を一つずつの息でていねいに練習する。

c.3つの音
息の変化がないように練習する。

d.4つの音
息の変化がないように練習する。

e.半音と4度下に
下がる部分で、息に変化が起こりやすいので、注意して練習してください。

C.息の吹き上げ

息の「吹き上げ」量を増やす練習です。下腹を引っ込ませて息を回し、「ポジション3B」(硬口蓋のポイント)に向けて息をあてて、響きの乗った軽いポルタメントで練習します。まず、息の量の必要な上行形の音型を使い、息の吹き上げ量を増やします。「下腹ー腰ー背中ー首の後ろー硬口蓋」と意識して息を回すことをで「吹き上げ」量を増やすことができます。「Hyu」のシラブルを使って、息にスピードをつけます。これは、いわゆる「シラブル」で音をコントロールする方法のイメージに、とてもよく似ていて、舌が息をボイシングポイントに導いてくれることに気付きます。「純粋呼気」の強化の練習です。
息の「吹き上げ」量が増えると共に、音の「色」「艶」「豊かさ」「響き」が増して、気持ち良く「息が振動に変換」できていることが分かります。明らかに音を出す気持ち良さがあることが、この「吹き上げ」ができているかどうか判断するための材料です。全てのテクニックにおいて「きもちよさ」というのが、そのテクニックができているかどうかの判断材料になります。
a.息の吹き上げ1
"Hyu"で息を正確に3Bの硬口蓋のポイントに導きます。わからなければ最初は"Hi"で、慣れたら"Hi"---"Hyu" とだんだん深くしていって下さい。それに従って音は深くなり、息の吹き上げは増加し、中低音に艶と深みが生まれます。「クレッシェンド」で、「1の呼吸」で行います。

b.息の吹き上げ2
「クレッシェンド」で「1の呼吸で」練習します。
吹き上げ量が増えると、特定のポイントに息の焦点が合ってくることがあります。それに面食らうことなく適切な3Bのボイシングポイントを意識して練習することが大切です。
エクササイズのなかで、からだが硬くなってきた時にはいつでも、この「吹き上げの練習」で体を楽な状態に戻すことができます。
c.横隔膜最深部からの吹き上げ
低音の安定の為の基本的な練習です。椅子に座って、腰に深く溜め、息を吐く時に腰からの息で、胸を押し上げるようにその息を胸に向かってぶつけるように"S"で発音します。腰から押し出される息に押されて胸が上がり、空気が腰から移動して胸部がふくらんでいくのを確認してください。同じフォーメーションで、低音を演奏します。胸への音の座り・胸に当てることによる低音の練習です。腰から胸への太い息の筒を意識し、腰から胸へ息を当て、内側から胸がおしあげられる感じで、「ポジション2」に喉が沈むように「1の呼吸」で行います。